令和5年度 日光YEG 会長所信

変わらないために変わり続ける ~持続可能な「幸せ」を実現するために~

 

 とにかく今更な話ですが、社会環境は目まぐるしく、大きく、確実に変化しています。しかもそれは好意的なものは少なく、悪い景況をもたらすことのほうが多いように感じます。そのどれもが私たちの生活や経済活動に影響し、そしてまた深刻なダメージをもたらす可能性があります。果たして50年後、私たちの子ども世代・孫世代は私たちが今現在享受している豊かな生活を維持していけるのでしょうか?いやむしろ10年後、私たちは幸せな生活を送ることはできているでしょうか?

 2015年に持続可能な開発目標(SDGs)が定められはや8年。ゴールとされる2030年まであと7年。ちょうど今が折り返し地点です。世界的に持続可能な社会への機運が高まり、日本でも様々な企業が取り組みを進めています。しかし、これは極めて個人的な意見ですが、どうも私たちはどこか他人事というか、「上から目線」でこの問題を捉えている気がしてなりません。『アフリカの子ども達が~』とか『アマゾンの熱帯雨林では~』とか、遠い場所で起こっている事に、安全な場所から手を差し伸べる的な発想をしてしまっていないでしょうか?環境・社会・企業ガバナンスの歪みはすでに私たちの足元で確実に始まっています。私たち田舎の中小零細企業の一人ができることは限られていると思います。しかしながらその一人ひとりの取り組みがとても大切なのです。もう考えるだけ、知識として持っているだけはやめましょう。小さいけれど本気な取り組みを、実際のかたちある行動を期待しています。

 かたや日本に目を向けると、少子高齢化と人口減少が大きな問題として存在しています。厚生労働省が速報値として発表した2022年の出生数は80万人を割り込み、過去最低になりました。このニュースの衝撃的なところは、政府が予想を立てていた推移より8年も早く現実のものになってしまったことです。日本がかつて経験した高度経済成長は間違いなく日本の人口が増えていったことによるものです。モノを作れば売れ、人々が消費に沸き、「今日より明日は良くなる」と誰もが信じていた時代です。それがこれからはその逆の道を辿っていくことになります。人口減少とともにマーケットは縮小しモノが売れなくなる、生産年齢人口の減少とともに労働力が失われていく、しかも我々の予想を上回るスピードで。もうすでに始まっていて、これから加速度的に深刻さを増していく日本経済の衰退を私たちはどのように受け止めていかなければならないのでしょうか?

 視点をもう少し絞ると、我がまち日光市は消滅可能性都市として栃木県に7つある自治体のなかのひとつとしてリストアップされています。しかも市制が施行されている自治体では唯一の消滅可能性都市となります。これも人口減少という問題が大きな要因なのですが、我々青年経済人としては地域経済を守るという視点でこの問題を捉えていきたいと思います。幸いなことに日光市は日本有数の観光都市であり、国内外から多くの観光客が訪れています。それにより多くの外貨が日光市にもたらされていることになりますが、その入ってきたお金を上手に地域内で循環できているでしょうか?多くの外貨を観光により稼ぐことができたとしても、その大部分を日光市外に流出させてしまっては地域が本当の意味で潤うことにはなりません。「地産地消」という言葉があります。これは地域で出来たものを地域で消費することで地域の経済を循環させようとするものです。これの順番を替えて『地消地産』としてみるとどうでしょう。すると地域で必要とされているモノやサービスを地域の企業で賄えるようにするとなります。これにより現在よりも多くの分野で多くの企業が経済の地域循環に参画できる社会を実現できるのではないかと考えます。

 そして最後に、私たち日光YEGを持続可能なものにするための取り組みとして大切なことは会員数を増やしていくことです。多くの会員が集い、交流と研鑽を繰り返すことで私たちは個人として組織として成長していくことができます。また、性別・年代・職種・地域などの様々な価値観を互いに許容し共有することで強く生産性の高い組織へと発展していくことでしょう。

 また、組織の運営に関してDX(デジタルトランスフォーメーション)をより強く推し進めていきたいと思います。出来ることなら時代の半歩先の運営を期待します。残念ながら私たちはデジタルイミグラント世代もしくはデジタルネイティブ第一世代です。自身のアップデートを意識的かつ強制的に行っていくためにもYEG活動で身に着けたことを仕事にも活用できるようになっていけたら良いと思います。

 せっかく多くの時間と労力をYEG活動に費やすのであれば、多くの喜びと成長機会に触れて欲しい。独りでは辿り着けない場所にも仲間とならば昇っていけるかもしれない。ともに学び、ともに遊び、楽しいことと苦しいことを一緒に経験することで1人でも多くの友を作って欲しい。そして恐れずに己を変えていって欲しい。それは必ずあなたの会社、あなたの家族、あなた自身を幸せにするはずだから。これからの活動が日光YEGメンバーにとって有意義なものであるように誠心誠意努めてまいります。どうぞ1年間宜しくお願い致します。

令和5年度 日光YEG 基本計画

【スローガン】

変わらないために変わり続ける ~持続可能な「幸せ」を実現するために~

 

【事業方針】

・組織のDXを図り、より効率的な運営手法を模索する

・サステナブル経営を啓蒙し、持続可能な社会の実現に向けての行動に本気で取り組む

・社会環境のネガティブな変化にも対応できる「しなやか」な経営を学ぶ

・日光市内の地域内経済循環をより効果的に行うべく『地消地産』を提唱する

・組織の多様性を高め、YEG活動にイノベーションをもたらせる

・地域発展は自社の発展の必要条件であると認識し、積極的に地域活動に参画する

・社会の責任世代として政治に関心を持ち見識を高めるとともに、我々こそが地域政治の主役であると認識する

・親会との連携を図り、商工会議所活動の一翼を担う



今市事務所
栃木県日光市平ケ崎200番地1
TEL:0288-30-1171
FAX:0288-30-1172

日光事務所
栃木県日光市宝殿66番地1
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鬼怒川事務所
栃木県日光市鬼怒川温泉大原1406番地1
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